8.巻向の山辺とよみて・・・
巻向の 山辺とよみて 行く水の
みなあわの如し 世の人われは
万葉集巻7-1269 柿本人麻呂
歌の意味
巻向の山辺をどうどうと音立てて
流れ行く川の水泡のようなものだ。
この世の人であるわれらは。
柿本人麻呂
飛鳥時代の代表的な歌人。後世、山部赤人とともに歌聖と呼ばれる。人麻呂は巻向山麓の里に愛する妻が住んでいたために、この付近の自然を歌った作品が多い。
揮毫者 市原 豊太
大正・昭和期の仏文学者。随想家、戦後の国語改革問題について契冲、鴎外以来の歴史的仮名づかいを遵守すべきだと提言。
歌碑の場所 8番
山の辺の道がUターン状にカーブし、巻向川に沿って東西に走る舗装道路の北側に碑は南面して建っている。