小夫にある天神社の西方の修理枝の村に、上古には豊鍬入姫命が御化粧された場所として、又天武天皇皇女の大伯皇女が斎王として伊勢に赴任する前に滞在した折に、禊をしたと伝えられている化粧川があり、天神社略記(天神社のリーフレット)に、化粧川と化粧壺の由来についてこう記されています。
「大字修理枝に字化粧川あり、修理枝川の上流にあって、古は田地なくして広々とした天然地磐岩で、凹んだ溜りあり、実に清浄なる所で、年経ると共に田地が延びて川幅狭くなり、化粧壷という岩のみ現われる。 この水源は小夫山中より流れ出て、修理枝を経て小夫と笠との境を通じて大和川(泊瀬川)に合流する。上古、天照皇大神宮に奉仕された、豊鍬入姫命の御化粧ありし所、又大来皇女命御禊の旧跡と云う」
また天神社の社殿神楽歌に作られた時期は不明ですが、化粧壺御禊儀式歌として「夜もすがら かよい給ひし あさちはら 化粧の壺にて みそぎたまひし」他五首が残されています。