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小夫の村の斎宮山のふもとに南面して天神社が鎮座しています。創建された年代は明らかではありませんが、天神社の名の通り太陽信仰に関係した社で、天照大神を主神とする元伊勢の伝承地のひとつです。天児屋根命、品陀別命、菅原道真と合わせ天武帝の皇女、大来皇女を祀っています。大来皇女が天武二年に斎王として伊勢に赴く途中、ここで約一年半、潔斎のためこの地に滞在していたとされています。
ただ斎宮のあった場所として、現在最も有力な候補地は脇本遺跡で、3時期(5世紀後半、6世紀後半、7世紀後半)の大型建物跡が見つかり、7世紀後半の遺跡は泊瀬斎宮跡の可能性が指摘されています。遺跡の前には初瀬(泊瀬)川が流れ、飛鳥から伊勢に向かうルートとしても、可能性は高いようですが、はたしてどうなんでしょうか。いろいろ古に思いをはせて考えるのも楽しいものです。
尚、境内にはひときわ眼を引く、欅(けやき)では県内一の大きさを誇る樹齢1500年、幹回り11mの大木や、14世紀につくられた珍しい六角形の石灯篭などもあり、合わせてご覧になるといいでしょう。