倉橋溜池は忍阪の石位寺から南の方角に歩いて約1キロの所にあります。県内では高山溜池、白川溜池、斑鳩溜池とともに四大溜池のひとつで,池で県下最大の灌漑面積を誇ります。この溜池は昭和10年頃(1935年)関係町村の有志により、干ばつ対策として造成された農業用ため池で、戦争等の影響もあり18年の歳月を要し、昭和32年(1957年)に完成しています。平成12年(2000年)には洪水調整機能を併せた防災ダムとしてまた平成17年(2005年)には溜池周辺が整備され、倉橋ふれあい公園として整備されています。
溜池を周回できる遊歩道があり市民の憩いの場として親しまれています。特に春はため池沿いの桜見物で、多くの人たちで賑わっています。北の方角には万葉集に読まれた忍坂山(外鎌山)の秀麗な山容、南には多武峰や音羽山(倉橋山)の山々が望める絶好のビューポイントです。万葉集にも数首、詠まれており公園内には万葉集巻3-241 柿本人麻呂の
大君は 神にしませば 真木の立つ 荒山中(あらやまなかに)
の歌碑が建立されています。 又、公園内にはマニアックな古墳ファンに人気の高い エンドウ山古墳や梶山古墳群などもあります。