狭井(さい)神社は、正式には狭井坐大神荒魂(さいにいますおおみわのあらみたま)神社とよばれ、大神神社の摂社です。境内は清々しい雰囲気の中にあり自然と神々しい気持にさせてくれます。その歴史は古く、垂仁天皇の時代に創祀され、延喜式神名帳にも記載されている古社で、本社(大神神社)の荒魂を祀る神社です。社殿は入母屋造り(檜皮葺)の拝殿、その奥の階段上に春日造り本殿が西面して鎮座します。
祭神は、大神荒魂神を主神とし、大物主神、媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)、勢夜多々良姫命(せやたたらひめのみこと)、事代主神(ことしろぬしのかみ)を配祀しています。
四月十八日に営まれる鎮花祭は、俗に薬まつりともいい、「大宝律令」(701)に国家の祭祀として定められています。その起源は崇神天皇のとき、全国に疫病が流行した時、大直禰子命(おおたたねこのみこと)を召して祭神の大物主神を祀ったところ、疫病が止んだことにあるといい、病気平癒の神として信仰され花鎮社(はなしずめのやしろ)、俗にシズメさんとも呼ばれています。
また拝殿の左後ろにある井戸は、「狭井」の名前の由来になっており、太古から薬水と称して、この霊泉は万病に効くと古くから伝えられ、多くの人が訪れています。尚、 この狭井神社の境内より社務所で許可をいただいて、三輪山に登拝することもできます。詳細はこのページを参照ください。
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