苧環(おだまき)塚  (桜井市三輪)

  古事記に、三輪山付近に活玉依媛(いくたまよりひめ)という美しい姫がいて、夜毎通う男がいました。

やがて姫は懐妊。親は男の正体を知るため、寝床のあたりに赤い土をまき、苧環(おだまき)の絲の端を針にとおして、男の着物の裾に刺しておくよう親からいわれました。 

娘は教えられたようにしました。翌朝、その糸の端は三輪山にいって止まり、あとには三輪だけ残っていました。姫はここで始めて男が神のみこと(大物主神)と知り、残りの糸を土に埋めました。それがこの苧環塚です。