報恩寺(桜井市外山)

 

 桜井市外山区にある国史跡の「桜井茶臼山古墳」の近くにある寺院です。 

開創は不明(当時の本尊は薬師如来像)本堂は近年改築された寄木造りの本瓦葺きで粟原寺の旧仏と伝えられる阿弥陀如来坐像を本尊として迎え入れる為に、新たに天和三年(癸亥)(1683年)創建されました。

 

 本尊の阿弥陀如来坐像は檜材、寄木造、彫眼の像で、布貼下地の上に漆箔を施しています。像高は約2.2mを計測し、通常の唐尺ではなく、約二割小さい周尺に基づく定朝様の丈六像で制作年代は作風から平安時代後期と思われます。

 

 

 平成21年3月、県内では数少ない11世紀の丈六級の大作として奈良県文化財に指定され平成22年5月~2年間を費やして奈良国立博物館美術院国宝修理部で修復を行い往年の趣を取り戻しています。

 

尚、拝観は要予約(℡0744-42-3757)


2015.10.01 


 10/1 報恩寺に5年半ぶりに阿弥陀如来像さまがお帰りになりました。小雨の降るなか大勢の村人に見守られ新しく建てられた本堂に運ばれました。白布にくるまれた阿弥陀様がやさしい顔を出されると周りは温かい空気に包まれました。美術院仏師男性8人によって台座に運ばれる様子は見ているコチラまで緊張しました。

なら歴史芸術文化村(令和4年3月21日開村)

文化財修復・展示棟内に本尊阿弥陀如来坐像の修理行程、修理前修理後の動画及び写真パネルを展示しています